医薬品の最新技術について記事一覧
免疫や炎症に関与するサイトカインとは?
近年、人間の細胞内にある特定物質を標的にした新薬の開発が進んでいます。新しい細胞内物質が発見されるたびに、それをターゲットとする新薬が生まれています。生体内では、細胞同士が情報伝達をしています。各細胞が、生理活性物質を分泌することによって情報を伝えるのです。例えば、体に異変があると発熱したり、痛みや...
酸化ストレスとアディポサイトカインが生活習慣病に関係している
肥満症と動脈硬化性疾患などの生活習慣病の治療を画期的に進化させる標的として、脂肪細胞と酸化ストレスが注目されています。私達は日頃食べているたんぱく質や炭水化物を、体内で酸素を使って燃焼させてエネルギーに変えています。体に取り入れた酸素の一部が、エネルギーを作る際に活性酸素という分子に変化することがあ...
開発費用の安いDDS市場のビジネスチャンス
医薬品メーカーがこぞって開発を急ぐゲノム創薬には莫大な費用が必要ですが、一方製剤技術を利用することによって有効性を高めるDDSは対費用効果が高く、新たなビジネスチャンスを生み出します。胃の中が酸性で、腸の中がアルカリ性であることを利用し、経口薬を酸には強いがアルカリには溶けるという物質でコーティング...
製薬におけるロボットの活躍。コンビナトリアル・ケミストリーとハイスループット・ス...
テクノロジーの発展により、創薬の効率が上がってきています。人が関わる製造承認や治験などの業務では課題もありますが、機械の活用は目覚ましい勢いで進んでいます。新薬の開発には、その成分の候補となるリード化合物を探し出します。標的とする病原体にそのリード化合物を一つずつ作用させて、効果の見られる物質を見つ...
製薬における遺伝子治療の可能性について
1865年にメンデルの遺伝子の法則が発表され、そのわずか4年後にはDNAが発見されています。現在ではバイオテクノロジーはさらに発展を遂げ、細胞核からDNAを取り出して別の細胞核に移植することで、生物を改良したり、コピーを作ったり、遺伝子組み換えが行われたりするようになりました。遺伝子分野の研究は今後...
ヒトゲノムを応用したゲノム創薬とは?メリット・デメリットについて。
2003年、遺伝子の設計図と呼ばれるヒトゲノムの解読完了宣言がありました。その後、遺伝子に関する研究は、応用へと移っています。世界中で医薬品産業は、ゲノムの知識に基づいた新薬開発を目指し、ビジネスチャンスを狙っています。ゲノムとは、Gene(遺伝子)とChromosome(染色体)の合成語です。遺伝...
画期的な医薬品をつくり出すゲノム創薬
国際ヒトゲノム計画で解読された遺伝子の情報に基づき、これまでにないゲノム創薬の開発が進んでいます。これまでわからなかった、病気の仕組みを分子レベルで解明し、論理的に治療できる薬の新規開発です。ヒトゲノム計画の成果を応用する研究をポストゲノムと呼んでいますが、ゲノム創薬はその中の中心に位置します。ポス...
病気の原因を解明するSNPについて
現在では病気の原因が遺伝子の中に潜んでいるということがわかってきており、病因を突き止めるために遺伝子配列の解析が進んでいます。数ある遺伝子情報の中に病気のシグナルが隠されているのです。人の病気をSNPから探る方法が注目を集めています。SNP(Single Nucleotide Polymorphis...
日本のゲノム創薬を支えるコンソーシアム
ゲノム創薬には、幅広い分野からの人材と最新の施設が必要です。欧米に比べ規模の小さい日本の医薬品メーカーは、これらを負担するために共同体を作って対応しようとしています。人間の体が機能するためには、たんぱく質が必要で、そのたんぱく質を作りだすシステムの設計図にあたるのが遺伝子です。ヒトゲノムの解読により...
創薬プロテオームファクトリー事業とは何か?
医薬品業界におけるコンソーシアムとは、生物がその個性を保ちながらお互いに共生し、しかも各々が発展向上していける集合体のことをさします。日本においてもゲノム創薬が医薬品産業を担ってゆくことが期待され、国家プロジェクトとしてのコンソーシアムが設置されています。たんぱく質の解析を行う共同事業が続々と生まれ...
バイオインフォマティクスの創薬研究について
これからの創薬は、遺伝子レベルの研究に基づいたものになっていきます。人体には無限大のたんぱく質とそれに関連する物質が存在しますが、それらの解析は、日々向上するIT技術と共に進められています。バイオインフォマティクスとは、生物学(バイオ)と情報学(インフォマティクス)の合成語で、生物情報科学と訳すこと...