世界ナンバーワンの製薬会社のファイザー株式会社
ツイート製薬会社のファイザーは、アメリカ最大手の製薬会社です。ニューヨーク・マンハッタンの中心に本社ビルを置いて、ファイザーモデルというライバル会社を買収して成長する経営手法で成長を遂げています。あらゆる産業のグローバル化の手本として成功しています。
大型買収で売上高第一位に
渡米した二人のドイツ人青年によって1849年に設立されたのがファイザー社です。従兄弟同士のふたりのうち、一人は菓子職人のチャールズ・エアハルト、そしてもう一人が、のちに社名となる薬剤師見習いのチャールズ・ファイザーでした。
彼らは虫下しキャンディー・サントニンの製造と販売で大きな収益を上げ、1980年にはクエン酸の量産を成し遂げます。このクエン酸というものは、現在でも薬品、食品、清涼飲料水、洗剤などに幅広く使われています。これが同社のさらなる発展に繋がりました。
関節や筋肉の痛みを緩和する抗炎症剤フェルデンの開発に成功したのが、1982年です。フェルデンの売上は10億ドルを超え、ファイザー社は一気に世界的企業となりました。しかしそれでも世界の医薬品市場においては、英国のグラクソ・スミスクライン・ビーチャム社と、米国のメルク社が売上第一位を競っていました。1994年時点のファイザー社の世界売上ランキングは第五位です。
そこで、同社は90年代に新たな動きに踏み出しました。医薬品会社の大型買収を繰り返したのです。そして2000年には、のちに世界売上第一位の高脂血症薬となるリピリトール、シック・カミソリやうがい薬のリステリンを販売していた米国ワーナー・ランバード社と合併し、2001年、ついにファイザーは世界売上第一位となりました。
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近年には、目立った新製品が開発されていない
2003年には米国ファルマシア社を、2009年には米国ワイス社を買収したファイザーは、その後も売り上げ規模をさらに広め、世界一の売り上げを現在においても不動としています。稼ぎ頭であったリピトールが2011年に特許が切れ、売り上げは大きく落ちました。
しかし、売上全体は毎年増えています。降圧薬のノルバスクとリピトールの配合剤をはじめとして、抗がん剤スーテント、抗うつ薬ジェイゾロフト、禁煙補助剤チャンピックス、緑内障治療薬キサラタンなど、様々な範囲において集客力のある薬剤を有しているからです。
ただ、ファイザー本体の開発製品は、1998年発売のバイアグラ以降目立ったものがないという見立てもあります。現在の販売薬剤の多くが、買収先や関連企業の開発商品なのです。ファイザー社では、経営体制の見直しが図られているとのことです。
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