薬学部の六年制教育で何が変わったの?
ツイート6年制に移行しての最大のメリットは、長期の臨床実習です。これによって、実際の調剤や倫理観・使命感などを体感できるのです。それまでの4年間、基礎的な薬学を習得します。
共用試験の壁がある五年時進級
薬学教育は医薬品学から人間を対象とした学問に変わりました。基本的な薬学の知識を習得する大学の教育は次のようです。
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■一年次
医療人として必要な一般教養と薬学の基礎。大学によって、医療現場、製薬工場見学も行います。
■二年次
薬学の基礎となる、物理化学、生化学。医薬品の適正使用につながる、生理学、臨床薬学系の基礎科目、実験手法、結果解析を学びます。
■三年次
薬学応用分野の科目。薬物治療学など高度化します。その他、体の仕組みと、薬物の働くプロセスや、人としての倫理観・社会性を磨くための講義を受けます。
■四年次
実習前の臨床系科目を中心。医療関連の看護学、臨床栄養学、臨床検査なども学びます。五年次からの実務に備え、十分な知識を有しているかを確認する共用試験があります。この共用試験に合格しないと先に進めません。また後半には、実務実習・事前学習が1ヶ月行われます。2012年度でこの試験の合格者は9000人でした。新卒薬剤師は予想より少なくなる可能性があります。
■五年次
実務実習を約2.5ヵ月間行います。どこでやるかは実務実習調整機構が行いますが、大学によって直接交渉するところもあります。
■六年次
前半は卒業論文、その他選択科目履修です。後半は国家試験に取り組みます。
■共用試験
全国薬科大学長・薬学部長会議のもとに設置された薬学共用試験センターが実施する。共用試験は「知識及び問題解決能力を評価する客観試験(CBT)と「技能・態度を評価する客観的臨床能力試験(OSCE)」に分けられる。4年次の学生は共用試験に合格しないと5年次に進めない。
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