日本のドラッグストアの商品構成について
ツイート日本のドラッグストアは、かつて「薬も売ってる安売り屋」とのイメージでした。最近HBCに注力し始め、調剤も導入する企業が増えてきました。しかし、まだまだ発展途上です。
課題は調剤薬のシェア拡大
日本のドラッグストアの商品構成は、ヘルスケアとビューティケアで56.6%と約6割、コンビニエンスケアとホームケアは補充部門ですが約4割。米国と比較すると、調剤薬の構成比で大きな違いがあります。米国70%に対して、日本は6%です。ただ、日本のドラッグストアも調剤に注力する方向です。将来は20%を越えるといわれています。
商品の粗利率で30%を超えるものは、OTC薬、調剤薬、ヘルスケア商品です。20%をきるのは、食品、日用消耗品、ベビー用品、酒類などです。しかし、これらの構成比は合計35%を占めています。ドラッグストアの戦略は、「食品、日用品、ベビー用品などで消費者を引き寄せて、OTC薬、調剤薬、ヘルスケア商品で利益を上げる」というものです。
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OTC薬は、売上構成比(17%)でも、粗利率(36%)でも最も大きく、貢献度の高い部門です。しかし、薬事法の改正で、この優良部門が他業態に侵食されるのは、頭の痛い問題なのです。ベビー部門は粗利率が低いのです。
しかし、ベビー用品を購入する顧客はドラッグストアの重要な客です。彼らは日用品の殆どをドラッグストア一店で購入するのです。ですから、客単価は高く利益も高いのです。
粗利率
売上高から原価を引いた金額の割合。財務会計では売上総利益高という。OTC薬の粗利率は35%程度でも最も貢献度が高い。
交叉比率
交叉比率(粗利率×回転率)は収益性を顕す数値の一つだが、ドラッグストアの場合、この交叉比率が最低でも170%必要。これを超えるのは、調剤薬、ヘルスケア、日曜消耗品、食品、酒類など。一方、各部門であるビューティケア、化粧品は、粗利率、回転率共に低く、改善が求められる。
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