調剤併設型のドラッグストアが増えている現状

調剤併設型のドラッグストアが増えている現状

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医薬分業とは、医師が診断・処方を行い、薬剤師が調剤するシステムです。薬剤師は、医師の処方をチェックします。そのことで、安全性を確保するのです。最近、調剤併設型のドラッグストアも増えつつあります。

 

調剤併設型のドラッグストアが増えている現状

 

信頼を得るためには?

 

日本薬剤師会は、2008年度(08年3月〜09年2月)の医薬分業の動向をまとめています。それによると、処方せん需給率(分業率)は、前年度比1.9ポイントアップの59.1%と60%に近い値です。09年単月では、60%を超えています。とうとう60%分業時代となったのです。

 

医薬分業は、明治時代に制定された「薬律」(現在の薬事法)「医制」(現在の医師法)で定められていたのです。しかし、「医師が自ら調剤する場合はこの限りにあらず」の例外規定が存在していたために、事実上は分業がなされていませんでした。

 

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1974年に日本医師会が、分業推進に方針転換をしたため、今日の医薬分業へとなってきたのです。これには、診療報酬のインセンティブがついたことが大きいのです。当初は門前薬局、マンツーマン薬局で処方せんを応需していました。次第に点から面への以降が広がっています。

 

ドラッグストアでも、調剤室を設置して医薬分業に取り組み始めています。調剤市場の独占は、調剤薬局でなされてきたのですが、ドラッグストアの参入で市場はシェア争い激化が到来してきつつあります。

 

 

米国調剤市場は、約29兆円です。しかし、日本はまだ5兆円と小さいものです。人口は、日本は米国の1/2ですから、もっと市場は広がっていいはずなのです。米国の消費者は、ファーマシー(薬局)よりもドラッグストアを選択します。

 

その理由は、「ドラッグストアの調剤が多種類の健康保険の対象であること」です。店舗の選択は、「いつも使用している」という理由です。米国では、調剤はドラッグストアでは欠かせない要素です。日本でも、これからは調剤は必須部門になります。

 

今後は、調剤部門のないドラッグストアは、いずれは消えていくことが予想されます。

 

 

門前薬局
病院前に位置し、主に当該病院の処方せんを受ける薬局。病院の処方内容が分かるため、医薬品を効率的に在庫できる。調剤薬局の多くはこの形態。

 

マンツーマン薬局
診療所の近隣で、主として1対1で処方せんを受ける薬局。これに対し、地域で万遍なく処方せんを受ける薬局を「面分業薬局」あるいは「地域薬局」という。




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