薬科大学乱立による誤算について
ツイート6年制に薬学部(薬科大学)が移行したこと、また時代の要請から薬剤師の増員があるとの見方から、各地で大学の新設が行われました。2003年以降増え続け、今では74大学となっています。この結果、定員に満たない大学が続出しています。
定員割れが続出する新設薬科大学
薬科大学は46校で安定した状況でしたが、大学の規制緩和と6年制への移行から、薬学部の人気上昇を見越して、一気に新設・定員増がなされました。2003年に就実(岡山)、九州健康福祉(延岡)が開設し、その後一気に6年間で28校の新設がありました。
しかし、新設大学では定員割れが続出、更に学生の質の低下が見られます。定員割れが続くため、新設大学の開校断念もありました。質の低下は偏差値でもトップ65、最下位35と大きな格差が有ります。臨床薬学の教員も既設大学でも不足している状況です。その為に、急設で集めた大学の教員の質にも問題が有ります。
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6年制薬剤師の採用計画に誤算
薬科大学46校時代は新卒薬剤師数は8000人とほぼ安定していました。調剤薬局・ドラッグストアの増加で薬剤師確保が難しい中、大学新設により薬剤師数は増え、採用が容易になるとの期待がありました。しかし、現実は5年次に進級できた共用試験の合格者数が7000人と、従来より少ない結果となりました。必要とされる十分な薬剤師の数が得られるには、少し時間がかかります。
■薬科大学の開校断念
新設薬科大学の定員割れ等を考慮して、開設計画を断念したケースも少なくない。「少子化に歯止めがかからず、経済環境も悪化している。このまま開学しても実績を積むまもなく、経営が困難となる懸念がある」などと断念の理由を説明している。
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