在宅訪問薬剤師の存在意義とは?
ツイート多くの薬剤師はまだ調剤室にこもり、調剤をしています。しかし、近年積極的に地域と関わり、かかりつけ薬剤師になる人も増えてきつあります。ただし、まだ少数です。
視野を拡大するために他職種との連携
病院薬剤師は、今では病棟に出向き入院患者の服薬指導や薬物の血中濃度の測定などを行い、薬剤師の地位を築いてきました。最近はICU(集中治療室)にも関わっています。これはアメリカのクリニカルファーマシーに学んだことがきっかけでした。
では、調剤薬局の薬剤師の活動はどうでしょう。彼らが調剤室以外で働くのは、老人介護施設や患者宅に出向いて、服薬管理、指導、副作用について経過観察をすることです。これは、薬剤師が単独では行えません。医師や看護師との連携が生まれます。役割分担や他の職種の人々の患者への関わり方を学べるのです。薬剤師の役割を理解してもらうチャンスも生まれます。
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現在、薬剤師が患者に関与していると社会的に認められているかというと、残念ながらそうではないのです。薬剤師が、薬のプロであり、服薬の生活を安全に見守っているのだという安心感を世間に認知させなければ、薬剤師の社会的地位は上がりません。
また、在宅医療は一時的な見方をすると、採算に合いません。そこで出かけないでいることもあるでしょう。しかしそれは、医療人としては極めて低レベルの話となります。長い目で見て、人との信頼を生むコミュニケーションを確立していくなら、薬剤師の社会的地位の向上となることなのです。
■薬物血中濃度測定
TDM(Therapeutic Drug Monitoring)といわれるもの。治療効果や副作用に関する因子をモニタリングしながらそれぞれの患者に個別化した用法・用量を設定すること。多くの場合では、血中濃度を測定し、解析した結果と臨床所見から投与計画を行う。
■老人介護施設
介護施設の種類はお大まかに、介護h券が使える「介護保険施設」と介護保険とは関係ない施設に分けることができる。介護保険が使える施設も在宅介護型施設(訪問看護ステーションなど)入所介護型施設(グループホーム、介護老人保健施設)などがある。介護保険が使えない入所施設としては「養護老人ホーム」「軽費老人ホーム」「有料老人ホーム(民間)」等がある。
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