医薬品の開発記事一覧
薬の分類法について(E-Drug、P-Drug)
世界中で数多くの薬が開発されていますが、本当に私達が必要としている薬はどれだけあるのでしょうか。自国で必要とする薬を見直そうとする動きが世界各国ではじまっています。医薬品の中でE-Drug(Essential Drug, 必須医薬品)と分類されている薬剤群があります。1975年にWHOが提唱した、「...
オーファンドラッグの開発の意味とは?
医薬品業界では、企業には利益を追求するだけでなく社会に貢献することも求められます。企業の多くは利益が期待できなくても、それを必要とする患者のために薬の開発に尽力しています。オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)とは、症例が少なく研究が充分でない病気のための薬です。ちなみにオーファンとはみなし子のこと...
拡大していくジェネリック医薬品市場の現状とは?
製造特許が切れた高品質な医薬品をより安く手に入れられるように、後発品として製造、販売することが推し進められています。こうしたジェネリック薬が日本国内でも果たして定着するのでしょうか。医薬品の中には同じ成分、効果にもかかわらず、製品名、価格が違うものがあります。大抵は高価な方が最初に市場に新薬として登...
ジェネリック医薬品の危険性やデメリットについて
日本では患者も医師も新薬信仰が強いためか、ジェネリック医薬品の普及が遅れているといわれています。しかし、普及しない理由はそれだけではないようです。ジェネリック薬は、オリジナルと主成分が同じであるものの、まったく同じではないという意見もあります。注射剤を例とすると、主成分が水に溶けにくい物質の場合、そ...
メタボリック・シンドロームを解消する治療薬とは?
がんにならんで日本人に多い死因は、脳卒中、心筋梗塞ですが、生活習慣病であるメタボリック・シンドロームの増加が、これらの病気の背景にあるといわれています。メタボリック・シンドロームは循環器系や代謝系に異常をきたし、脳梗塞や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患を発症しやすい症状のことです。しかし、WHOや欧米で...
抗生物質と耐性菌との攻防について
病気の治療や予防を目指し、薬の開発が続けられていますが、感染症治療に有効な抗生物質は、ターゲットとする病原微生物が薬に対して耐性を持ちやすいことから、その開発と使用方法について今後対策が必要となってきます。人類の歴史上、病気は避けて通れないものであり、特に病原微生物による感染症、古くはペスト、コレラ...
健康寿命の延伸を目指す治療薬の開発
寿命が延びていることは、医療の進歩のたまものです。しかし、長生きも健康があってこそといえるでしょう。健康のまま寿命を延ばすことが現代医療の目標です。高齢化が進むにつれ、生活習慣病患者も増えています。循環器用薬(心臓・血管・リンパ管に対する治療薬)の需要が高まり、中でも血圧降下剤は2010年1兆円の売...
鎮痛薬の歴史について。アスピリンの血小板凝集抑制効果など。
人は体に痛みを感じることで、体の不調を知ることができます。しかし、痛みが強くなると耐え難いものになってきます。鎮痛剤は私たちの生活になくてはならないものとして、人の生活とともに長い歴史があります。「愁訴」には辛い事情を明かして訴えること、という意味がありますが、医療用語としても一般に使われており、病...
胃腸薬は消化剤から制酸剤へ変わってきた
農薬のない時代、農産物を通してぎょう虫や回虫が子ども達の腸に住み込んでしまうことがあり、「虫くだし」と呼ばれる薬がよく飲まれていました。現在では、衛生状態が良くなり、虫くだしを使うのは犬や猫だけになりました。胃腸の調子が良くないといっても、さまざまな症状があります。胃もたれ、胸やけ、食欲不振など、原...
感染症を予防するワクチン接種
感染症の最良の治療は、ワクチン接種にあるといわれていますが、その安全性が実証されてこそ、ワクチン接種率を上げることができるのです。ワクチンには、生ワクチンと不活性化ワクチンがあります。前者は生きている病原体の毒素を弱めたものを、後者は死んだ病原体から免疫成分を取り出したものを用います。ポリオ、BCG...
特定保健用食品が医薬品業界に与える影響
1991年に発足した特定保健用食品制度が、2001年に保健機能食品制度に統合されて以来、人々の健康意識が高まっていることもあり、トクホ製品が食品会社を中心に急増しています。特定保健用食品は2001年、栄養機能食品とともに保健機能食品に統合されました。栄養機能食品とは、厚生労働省が決めた栄養素である1...