アメリカのドラッグストアの進化の過程
ツイート業態が発展する背景には、経済や社会のインフラ整備に伴って生活様式の変化があります。また価値観も変化し、競合する業態があるのです。米国ドラッグストアは、その業態が進化していったものの典型です。
成長後期(1980年代〜1990年代)
80年代中盤まで、ディープディスカウントドラッグというものがありました。しかし、ウォルマートなどとのディスカウントストアと価格競争を行い敗れました。メガドラッグストア、スーパードラッグストアも価格競争、ワンストップショッピング機能の面からもディスカウントストアに負けたのです。
ドラッグストアは、他業種との競争に勝つために基本に立ち戻りました。コンビニエンスドラッグ戦略を前面に出し、専門性・便利性・接客性を重視したのです。
専門性
調剤強化、医療分野浸出、セルフメディケーションの強化、介護売り場の設置、化粧部門の品揃え、カウンセリング強化を通じコンビニエンス力をアップしたのです。
便利性
フリースタンディング、長時間営業、ドライブスルー、クイックショッピング、ネットショッピング、メールオーダー調剤、各種ローン取り扱い、ATM設置強化
これら便利性を強化したことが、コンビニエンスストアに打撃を与えたのです。80年代、セルフメディケーション運動が促進されました。受け皿としてドラッグストアが担っています。また、管理医療制度が強化されました。ドラッグストアの収益に圧迫を与えるようになったのです。
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成熟初期(2000年代)
上位の集中化が、主に合併などで進みました。ウォルグリーン、CVSケアマークの2社が突出して来ました。この2社で、全ドラッグストア業界の50%を売り上げたのです。この両者のディスカウントストアやスーパーマーケットとの差別化、調剤利益率の低下対策をとりました。それは、より医療分野に近づく戦力を取ったのです。
CVSケアマークは、衰退している百貨店、化粧品専門店の化粧品客の奪取戦略をとりました。現在は化粧品専門店を開発して店舗数を拡大しています。メガドラッグのとった戦略は、低価格と総合品揃えです。
これは、ウォルマートなどのディスカウントストアーと同じ土俵で戦うことになり敗れ去ったのです。そして、他企業に吸収されることになりました。ドラッグが大きすぎて便利性を書いたことが致命的でした。
ディープディスカウントドラッグ
超低価格を武器としたドラッグストア。ファーモアヤドラッグエンボリアムが有名。現在は存在していない。
スーパードラッグストア
店舗サイズが700坪以上(メガドラッグストアは1500坪以上)の総合ドラッグストア。セイボン、ベイレス、ロングスが有名であったが、他企業に吸収されて、現在は存在していない。ロングスは一部地域で名前だけが存続。
管理医療制度
医療コストを減らすために、医療アクセス及び医療サービスの内容を制限する制度で、使用できる調剤薬も制限されている。
CVSケアマーク
CVS Caremark はロードアイランド驟雨に本社を置く、全米第2位のチェーンドラッグ。ビューティケア部門が強いという特徴がある。
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